“Classic Roses(クラシックローズ)”とは、世界的に著名な英国のバラ育種家、ピーター・ビールズ氏によってイギリスで提唱されたバラの分類名です。 世界中に古代から存在する原種のバラに始まり、複雑な交配の末に誕生した数多くのオールドローズ、そして1867年以降に生まれたモダンローズの中でも古風豊かなオールドローズの特徴を備えているもの(イングリッシュローズも含まれます)、一般的にこれらを総称して“クラシックローズ”と分類されています。しかし実際のところは、もっと緩やか意味に捉えても良いようです。

“クラシックローズ”の意味について、ピーター氏は私たちに次のように語って下さいました。

- In my word, Classic Roses are those which fit to English Gardens, and also do not scream -

(私の言葉で言うならば、クラシックローズとは、イングリッシュ・ガーデンによく調和し、
叫ばないような種類を指しているんだよ)

「叫ばない」とは、バラの色・咲き方・育ち方などについて自己主張が強すぎないことであり、周りの植物や建物とバランスよく調和していることを意味します。“クラシックローズ”とは、堅苦しくない、気持ちに余裕のある分類の仕方で良いのかもしれません。
当時イギリスの各庭園を巡っていた私たちは、ピーター氏による“クラシックローズ”の定義を深く実感することとなりました。切花のような単体の美しさよりも、庭の中で花々や建物と共に風景の中に溶け合う様子にこそ、バラの真髄とも言える魅力は存在します。イギリスの典型的な曇り空の下、しっとりと落ち着いた気品を放つのです。
ピーター氏との親交を深めるに伴い、私たち実野里はイギリスの洗練されたガーデニング文化を広める上で、ぜひ日本の皆様にも“クラシックローズ”を知って頂きたいと強く思いました。これが、(株)実野里がクラシックローズの名前を積極的にお伝えし、多くのクラシックローズを日本のお客様へご提供する経緯となっております。

2008年国際バラガーデニングショーにおいてピーター・ビールスは主催者の依頼で、バラを中心としたシンボルガーデンを設計いたしましました。----シンボルガーデン『五感で楽しむ庭』
そのガーデンは従来提案してきたオールドローズを中心としたクラシックローズと良く調和しながらもインパクトと奥行きを与えてくれる、たくさんのモダンローズを紹介しました。その中には、日本で未導入の品種で、英国においても希少品種が数多く含まれています。これらのバラをピーター・ビールスモダンローズコレクションとしてご紹介しました。
『五感で楽しむ庭』はイベント終了後、(株)実野里に移築されました。)